第2話「危険!うちの生徒に手を出すな」
脚本:野島伸司
演出・楠田泰之
第2話も中身なし!すごい。
このドラマは、とにかく出演者たちはもちろん、作ってる人たちが楽しんでいるのを愛でる、そういうドラマなのね。教師なのに赤ジャケットとか着ちゃう陣内とか、モード系でおしゃれすぎて教師として浮きまくりのキョンキョンとか、ファッションカタログ的要素もあるし。そして今見てもちゃんとトレンディなんだから、当時はもっと楽しめたんだろうなって、思う。
そして、デビュー作の時点であんなにアクの強かった野島センスを優に越えてくる陣内たちの爆裂テンション。っていうかテンションだけじゃなくって、ちゃんと自分のものにして、野島センスでしっかり遊んでるんだよね。さすが。しかも出演者だけじゃなくって、陣内の自宅のリビングのど真ん中に囲炉裏がある!っていうハイセンス。賃貸?制作者たちも遊んでて、何もかもさすがすぎる。だからこそ、この時代に、このテンションで、この中身のなさでも、いや、中身がないからこそ流行したんだねぇ。ホントにすごい。
また、オシャレすぎるキョンキョンの同僚として出ている藤田朋子がすごくいい。
ヘタすればただのにぎやかし要員で、かませ犬キャラになりそうなのに、そこを藤田朋子の魅力でギリギリの線で保っている。藤田朋子はこの後、「渡る世間」で長子になっちゃったからかなり見くびってたとこあったんだけど、藤田朋子のポテンシャルってすごいんだな。
その才能の、使い道の、別れ道が、まさか翌年の「渡る世間」だったなんてね…。
超ロングシリーズのレギュラーに選ばれたことと引き換えに、藤田朋子はこういうトレンディ路線を捨てたわけだ…。ま、とはいえ、「渡る世間」の長子はやっぱり藤田朋子じゃなければだし、トレンディ路線が短命に終わったことを見るに、藤田朋子の選択は間違ってなかったわけなんだけど…。
そうだ。野島センスと言えば、前作ではシチュエーションづくりのヘタさが目立ってたけど、今回、遊園地デートでのハイテンションシチュエーションで、乗り物のバイキングで、互いに面と向かって座りながら、上下左右に揺れつつ、罵倒しあうっていう、謎シチュエーションが、謎だけど、すごく良かった。あんなの野島伸司にしか思いつかない。
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