第8話「日米親善!交換留学生が来たぜ」

脚本:野島伸司

演出:斉藤郁宏

 

やばい。衝撃的につまらない。

 

言っちゃった。

 

今回は交換留学生が男子校・女子校共にやって来て、その交換留学生が脱走して大騒動、交流を深めに浅草へ行くがチンピラに絡まれ大乱闘、この2展開+テンションで乗り切るという無謀。

こんな衝撃的な中身のなさでよくあの時代、多くの人達がこのドラマに熱狂してたな…とあきれるとともに、うらやましくもなる。だってこういう能天気ドラマ、今は絶対ないもん。しかも浅草とかにちゃんとロケ行ってるし、エキストラも出演者も異常な人数だから画はゴージャス。ふざけてるのにちゃんと金かけてるし、何よりみんな楽しそう。

 

とはいえ、この頃の野島伸司は苦しかっただろうなと思う。

だって山田太一的な世界観を目指してたはずなのに、このアンリアルでフルスロットルテンションのドラマをやらなきゃいけないんだもの…。だけど、そこに決してくさらず、ちゃんと野島エッセンスを少しでも残してた、残せたからこそ、これからの野島作品に繋がっていくんだな。特に今回は、ぶち上げテンションの中、藤田朋子がぎばちゃんから身を引くために宇梶にいってみる…という駆け引き。このテンションのさなかだから、本気なのか、フェイクなのかよくわかんないんだけど、藤田朋子が演じているだけにちょっとだけミステリアスで、若干のリアリティーが残っていて、そこが生々しい。このアンリアルな世界に、こういう少しの生々しさってのが重要…なの…かな?重要か?

 

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